イチジクのドライフルーツは女性に嬉しい効果がいっぱい
夏が過ぎると、どこからか甘い香りを漂わせるイチジクは紀元前から栽培されていたとされ、世界最古の果物といわれています。
豊富な食物繊維をはじめとする栄養素は、薬として扱われることもあるほど。研究が進むにつれて、ガンに対する効果も期待されるようになりました。
世界最古の果物と呼ばれ、聖書や漢方の世界でも薬用として用いられてきた「イチジク」。
豊富な食物繊維とビタミン、ミネラルに加えて植物性エストロゲンを含んでいるため、女性に嬉しい効果が期待できます。
ドライフルーツにするとその含有量は大幅に増え、かさばらず持ち運びも可能になるので天然のサプリメントとよばれることも。
イチジクのドライフルーツは女性を中心に人気があり、エストロゲンやポリフェノール、ミネラル群を豊富に含むことが理由となっています。そんなイチジクのドライフルーツの栄養や、食べるときに気をつけたいことなどをご紹介していきますね。
目次
世界最古の果物イチジク
イチジクは英語で「フィグ」といい、約6000年前から栽培されていた「世界最古の果物」といわれています。
聖書には薬用としてイチジクが登場し、漢方の世界でも「無花果(むかか)」と呼ばれて人々の健康をサポートしていることからも、イチジクには健康に欠かせない栄養が詰まっていることが分かりますね。
イチジクにはペクチンなどの食物繊維が豊富に含まれているほか、カリウム、カルシウムなどのミネラル群、ビタミン群もたっぷり。さらに、果汁に含まれている「ベストアルデヒド」がガンを抑制できるとして、研究が進められています。
また、フィシンも含まれているので消化促進・二日酔いの軽減に役立ちます。
これらの栄養素はもちろん、イチジクには女性に嬉しい栄養素として「植物性エストロゲン」が含まれています。その名の通り、女性ホルモンの一種であるエストロゲンと似た働きをしてくれるので、更年期の悩みやPMS、骨粗しょう症予防にも効果が期待できます。
イチジクのドライフルーツは女性のミカタ
果物は、ドライフルーツにすることで含まれている栄養素が増える傾向にありますが、イチジクのドライフルーツも例に漏れず、豊富な栄養素を含んでいます。
フレッシュももちろん栄養豊富で美味しいですが、持ち運びが出来てかさばらないため、ドライフルーツが便利です。
100gあたり292kcalの高いエネルギーを持ち、たんぱく質4g、カリウム840mg、鉄1.4mgとミネラル群が豊富です。カリウムは末梢神経を拡張して肩こりや足のムクミを改善するのに役立ち、鉄はめまい・貧血防止に役立つなど、女性に嬉しい効果が期待できます。
皮部分には果肉同様豊富な食物繊維が含まれているほか、ポリフェノールも含んでいて、なかでもアントシアニンに目を保護する効果があります。ドライイチジクなら皮ごと食べられるため、これらの栄養素も摂取できますよ。
ドライイチジクの適量は一日3~4個となっていて、食べ過ぎると食物繊維の摂り過ぎによって便秘が悪化したり、お腹がゆるくなることがあります。
プチプチっとした食感が楽しいドライイチジク。見た目はしわしわでちょっと地味な印象ですが実は女性の強い味方となる栄養がたっぷり含まれています。毎日の生活に取り入れたくなる、ドライイチジクについてご紹介いたします。
むくみ予防に効果抜群なカリウム
多くの女性が抱えるむくみを解消してくれるのがカリウムというミネラルです。カリウムはむくみの解消のほかにも高血圧を予防するのにも効果を発揮してくれます。代謝を上げるために水分をたくさん摂ることが大切ですが、摂りすぎはむくみの原因に。そんなときイチジクを食べることでむくみを解消できるのです。
ただし糖質や食物繊維もたくさん含まれているドライイチジクは食べすぎも禁物。糖質の摂り過ぎによって太る原因になったり食物繊維を摂りすぎてお腹がゆるくなる心配があります。一日に食べる量は3~5個程度にしましょう。
タンパク質分解酵素 フィシンが豊富
タンパク質分解酵素とはその名の通りタンパク質を分解する酵素のこと。酢豚にパイナップルを入れたり、ステーキを焼く前にキウイをすりおろしたものに漬けたりすると肉が柔らかくなるのはこの酵素のおかげです。
イチジクにもフィシンというたんぱく質分解酵素を含まれているので肉料理にイチジクのソースを添えたり、デザートにイチジクを食べると効果的です。タンパク質分解酵素は加熱すると効果がなくなってしまいますがドライイチジクは強い熱を加えていないのでフィシンの効果は失われません。
また、女性ホルモンに似た働きをしてくれる植物性エストロゲンも、ドライイチジクの方が手軽に沢山摂取できますよ。
さらに、ドライフルーツのよいところとして「皮が食べやすくなる」点が挙げられます。イチジクは皮部分にも食物繊維がたっぷり含まれているので、ドライイチジクで丸ごと食べることによって100gあたり10.9gもの食物繊維が摂取できます。
ドライイチジクの食物繊維は水溶性・不溶性両方がバランスよく含まれるので、腸内環境を整えてお通じの状態を改善する効果が期待できます。
女性に嬉しい効果はまだあります。熟して赤く色づいた皮には抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれていて、そのなかでもアントシアニンには目を保護する働きがあるとして注目されています。まさに天然のサプリメントですね。
食べるときに気をつけたいこと
ドライフルーツのイチジクを食べるときに気をつけたいことは、食べ過ぎによる胃腸の負担です。
カロリーも気になりますが、食物繊維を豊富に含むドライイチジクは食べ過ぎるとかえって便秘が悪化したり、お腹がゆるくなってしまうことがあります。
ドライイチジクを食べた翌日にお通じが改善されることもあるほど、適量でじゅうぶん効果を得られますから、一日に3~4個つまむくらいがちょうどよいですね。
花は咲くのに無花果その秘密は
生のイチジクを半分に切ると、中には鮮やかな赤い粒のようなものがたくさん詰まっているのがわかります。実はこの赤い部分は無花果の花なんです。イチジクは漢字で書くと「無花果」。花がないわけではなく、実の中に小さな花をたくさんつける特殊な育ち方をします。プチプチっとした特有の食感は種にあたります。イチジクを食べるときに観察してみるととても興味深いですよ。
柔らかいトルコイチジクの食感を楽しむならイラン産
世界で最も多くイチジクを生産しているのはトルコ。日本で手に入るドライイチジクもほとんどがトルコ産です。トルコ産のドライイチジクは柔らかく粒が大きいのが特徴です。中東のイランでも盛んに生産されていますがこちらは小ぶりで少し固めの仕上がり。しっとりとやわらかいタイプがお好みならトルコ産がおすすめです。しっかりとした食感のイラン産は洋酒などに漬けてお菓子などに使うとおいしく食べることができます。
生のイチジクで無添加ドライイチジク作りにチャレンジ
国産のドライイチジクも販売されていますが、生産量が少ないので生食がほとんど。秋のイチジクの季節になったら自宅で簡単無添加ドライイチジクを作ってみてはいかがでしょうか。
皮つきのままのイチジクを4等分にカットしてざるに並べます。不織布か目の細かい網をかけて虫が付くのを防いだら風通しの良いところで3~4日。水分が多いと柔らかくておいしいですがカビが出やすいので冷蔵庫で保存しましょう。オーブンで作るときは120℃で90分ほどで出来上がります。
そのまま食べてももちろんおいしいですが、無糖のヨーグルトに漬けてひと晩置けば食物繊維たっぷりの朝食にぴったり。赤ワインでコンポートにすればちょっとしたおやつになります。手作りのドライイチジクをつまみにワインを楽しむのもいいですね。