ドライフルーツの水分量ってどのくらい?ポイントは水分活性
ドライフルーツはその名の通り果物を乾かした食べ物ですが、水分が全く無いわけではありません。
また、食べやすい点が人気のソフトタイプドライフルーツは、やわらかいから水分量が多いのかと思ってしまいますが、水分量が多いのではなく砂糖によってやわらかく仕上げています。
ここではそんなドライフルーツと水分量の関係についてご紹介していきます。
100gあたりの水分量
ドライフルーツの水分量がどのくらいあるのか、100gあたりの量をみてみると、干し柿に24g、レーズンは14.5g、ドライイチジクは16.9g、ドライプルーンで33.3gありました。
この中で、触ってみてサラっとしているものは水分量が少なく、しっとりしているものはやはり水分量が多いことが分かります。
乾かしているといっても、水分量がゼロなわけではないのですね。
しかし、水分が残っていると雑菌が繁殖してしまう可能性が高くなりそうですが、なぜ水分が残っているのに腐敗しにくいのでしょうか。
自由水と水分活性
果物に水分がたくさん残っていると、雑菌が水分を使って繁殖してしまいます。
しかしひとくちに水分といっても、果物の中に含まれる水分には2つの種類があり、微生物や雑菌が自由に使うことのできる「自由水」と、糖分やたんぱく質などと結合していて雑菌が繁殖に使うことの出来ない「結合水」に分かれます。
一般的に、この自由水と結合水を合計した水分が水分量として表されていて、水分量そのものは腐敗とイコールではありません。水分量が多くても、その中で自由水の割合が少なければ腐敗は起こりにくくなります。
水分量の中で自由水の割合がどのくらいあるのか示す値として「水分活性」があり、数値が「1」に近いほど自由水の割合が多くなります。
腐敗を招く雑菌のほとんどは水分活性が0.91以下になると活動できなくなり、カビは水分活性0.8以下で活動できなくなります。
フレッシュフルーツやジャムと比較
では、フレッシュフルーツやドライフルーツの水分活性はどのくらいなのでしょうか。
フレッシュフルーツの水分活性は1.0~0.95となっていて、放っておくと腐敗してしまいますね。
しっかり乾かしたドライフルーツでは水分活性が0.7~0.6になります。雑菌やカビが繁殖できない数値になっています。
同じく果物の加工品で、砂糖で煮詰めたジャムがあります。このジャムの水分活性は0.8~0.7となっていて雑菌は活動できませんが、カビには気をつける必要があります。一度開封したら冷蔵庫で保存して、早めに食べきるのがいいですね。
自由水を減らして腐敗を防ぐ
ドライフルーツには若干の水分が残っていて、レーズンなどさらっとした触感のものは水分量が少なく、プルーンなどしっとりした触感のものは水分量が多く残っています。
果物に含まれる水分には2つの種類があり、微生物や雑菌が繁殖のために自由に使うことの出来る「自由水」と、糖分やたんぱく質などと結合しているため繁殖に使うことの出来ない「結合水」があります。
水分が残っていても自由水の割合が少なければ腐敗はおこりにくく、水分中の自由水の割合を示すのは「水分活性」の値です。
水分活性は「1」に近い数値ほど自由水が多く、雑菌が活動できなくなるのは水分活性が0.91以下になったときです。カビは0.8以下で活動できなくなります。
フレッシュフルーツの水分活性は1.0~0.95で、ドライフルーツの水分活性は0.7~0.6となっていることから、フレッシュは腐敗しやすいですがドライフルーツは腐敗しにくく、カビも発生しにくいことがわかります。