龍の目という名を持つドライフルーツがすごい!!
龍眼(ロンガン)をご存知ですか?福建省や台湾が主な産地の果実です。
ムクロジ科の樹木になる果実で、ライチやランブータンの仲間です。この龍眼のドライフルーツが凄いのです。
龍眼ってどんなもの?
龍眼はその樹の枝にぶどうのように鈴なりに実ったコロンとした果実です。
ライチとは樹木も実の成り方もとても良く似ているので、しばしば混乱を起こします。
「図経本草」という古書の植物辞典でも、この二種の区別について書かれているので
唐や宗代より、龍眼と茘枝(ライチ)は似ていて 分かりにくいと思われていたのでしょう。
龍眼はライチより二まわりほど小粒です。ライチの皮は赤味がありますが龍眼は黄色がかった薄緑。
酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(かんみ 塩味のこと)の五味で表すなら、
龍眼の味は「甘」でライチは「甘酸」とのこと。
この味についても好き嫌いが分かれやすいのが龍眼です。
酸味は甘味を引き立てるので、それもあってかライチに比べ甘さが薄く物足りないという人もいれば、ライチよりあっさりした甘味で好きという人も。
外観はよく似ていますが龍眼には少し味に癖もあり、はっきり好き嫌いが分かれるほど違うのです。
ドライフルーツとしての龍眼パワー
龍眼はやはり乾燥、ドライフルーツにしたときにその力が発揮されます。
その「龍眼乾」は、皮付きのままの龍眼を薪火で薫製乾燥という伝統的な方法で作られます。
これは、龍眼木を四昼夜、窯で燃やし龍眼を燻すことで水分を抜く作業を通して、龍眼のエッセンスを凝縮させていくのです。
皮を剥いたものは「龍眼肉」とか「桂圓肉」と呼ばれ、
ドライフルーツとしても食べられますが
漢方の生薬としても有名で「気血を補い精神を安定させる」と言われています。
龍眼乾は、ビタミンB2や循環器系に作用するナイアシン、カリウムが多く含まれるので
余分なナトリウムを体外へ排出し血圧を安定させます。
循環器系と脳の機能の維持・改善、記憶力向上や細胞膜形成に効果を発揮するコリンや、動脈硬化や糖尿、がんなどへの予防効果がある食物繊維も含まれています。
さらに他の果実、ドライフルーツと比べ抜群に豊富に含まれているのは銅と鉄分です。
鉄分は100g中1.7mgで乾燥いちじくや乾燥なつめと同じくらいですが、
銅は0.68mgで他の野菜や果物全ての中で群を抜いたトップの量が含まれています。
鉄分は貧血予防に欠かせない栄養素ですが、鉄だけでは十分ではありません。
鉄の働きを助ける銅が足りないと、身体はうまくヘモグロビンを生成出来ないのです。
ヘモグロビンが減少すると、大事な役割である「体内に酸素を運ぶ」
ことが上手く進まなくなり、身体は酸欠状態になります。
その結果、頭痛を起こしたり疲れやすくなったり、補おうとした心臓のポンプが頑張りすぎて負担がかかり動悸や息切れを頻繁に起こすという困った事態になってしまいます。
銅と鉄が豊富な龍眼乾の効果は貧血改善の他にも滋養強壮、疲労回復、神経のリラックス効果、病中病後の体力回復、不眠の改善などがありまさにスーパーフード。
素晴らしい効果がある龍眼乾、龍眼肉は、薬膳としてお粥に炊き込んだものや、他の生薬と一緒に専用鍋でコトコト煮込んだ
薬膳スープとしていただく料理法もありますが、
簡単にいただく方法としては、そのままお茶うけとしてつまむのがいいでしょう。
また紅茶や中国茶などを入れるときに茶葉と一緒にポットに入れ、
抽出したものを飲むのも手軽な方法です。
龍眼の名前の由来は?
龍眼はムクロジ科の果実です。ムクロジの実は羽根付きの重りに使われている真黒でまん丸なもの。
龍眼を真ん中から切ったときに、半透明で白っぽい果肉の中心にある黒い玉が龍の目を思わせるから、その名が付いたと言われています。
ちなみにマレーシアでは「猫の目」と呼ばれているそうですよ。
しかし、ここにもうひとつ龍眼と呼ばれるようになった言い伝えがあります。
「悪龍退治で犠牲になった若者の墓にえぐりとった龍の両眼を葬ったところ,
2本の木が生えてきて実をならせたことから名づけられた」
なんだか壮大なお話ですが、龍眼の効果の素晴らしさが神秘を感じさせるお話につながっていったのかもしれませんね。
龍眼のドライフルーツ、龍眼乾と龍眼肉(桂圓肉)はどちらも通信販売利用で入手できますよ。いちどお試しを。