干し梅の栄養と効果と保存方法
甘さも酸っぱさもほかのドライフルーツとはひと味違う干し梅。梅を食べる習慣がある日本人にとっては身近な存在のドライフルーツです。そんな干し梅ならではの魅力をご紹介します。
目次
干すことでギュッと凝縮する栄養素
梅は生では食べることができず、新鮮なうちにお酒に漬けて梅酒にしたり、干して梅干しや干し梅に加工したりします。水分が抜けて酸味と甘みが凝縮した梅は栄養もギュッと凝縮するのです。
梅の栄養をからる上で欠かせないのがその豊富なミネラル。むくみを解消して高血圧に効果があるカリウム、骨を作るのに大切なカルシウム、そしてリンが含まれています。
干し梅のクエン酸で疲れ知らず
私たちの健康を保つ上で体内のアルカリと酸のバランスを保つことが大切です。しかし日々食事で取り入れるのは酸性のものがほとんど。食べるほど血液は酸性になっていきます。酸性に偏った場合、疲れがたまり抜けにくく風邪をひきやすくなったりさまざまな病気の原因になってしまいます。そこで効果を発揮するのが干し梅。干し梅は食べる前は酸性ですが体内に摂り入れられるとアルカリ性に変化します。これで体内のバランスを保つことができます。
さらに干し梅の酸っぱさのもとであるクエン酸は疲労の蓄積を予防してくれる効果があるので夏バテやスポーツの合間に食べることで疲れにくくなります。また、血液をサラサラに保つ効果など嬉しいことがたくさんなのです。
低カロリーが嬉しい干し梅
干すことで水分が少なくなるドライフルーツは総じて栄養素もギュッと凝縮します。天日などにより乾燥させることで高温による栄養の損傷がほとんどなく大概の栄養素は失われずにぎゅっと凝縮されます。そのためもちろんカロリーや糖分もぎゅっと凝縮。食べ過ぎによる糖分やカロリーの摂りすぎも注意しなければなりません。
しかし梅はもともとカロリーが低く、ほかのドライフルーツが100gあたり300キロカロリー前後なのに対して約40キロカロリーと断トツの低カロリー。ダイエットや糖質制限中には嬉しいポイントですね。
しかし塩分は多めなので摂りす食べすぎは塩分過多の原因になりかねません。適量は夏の塩分不足に効果があるのでうまく摂取すれば効果が期待できます。
国内トップの紀州産干し梅
日本で生産されている梅のほとんどは紀州(和歌山)産。紀州の梅干しも有名ですよね。干し梅も例外ではんなく、紀州産の干し梅が多く出回っています。
干し梅は種ありと種なしの2種類がありますが、種なしは全体にふっくらしっとりした仕上がりで種なしは水分がしっかり抜けたカラッとしたものがほとんどです。しっとり果肉感を楽しむか口の中でふやかして旨味をじっくり楽しむかお好みを選んでくださいね。
梅干しからできる自家製干し梅
自家製干し梅を楽しみたいなら梅干しから手軽に作ることができます。市販の梅干しを破けないように軽くもんで種を外しやすくします。つまようじなどで小さな穴をあけて種を取りだしたものを平らに成型して網に並べます。風通しの良い場所で3日程好みの固さになるまで干して出来上がりです。
夜は夜露があるので取り込むようにしましょう。干し梅の表面に白い粉が浮いてくることがありますが塩分とうまみ成分です。塩分が気になる場合減塩の梅干しで作ると良いでしょう。